007 シリーズ




新作 22作目
007/慰めの報酬(2008)  Quantum of Solace
HP  http://www.sonypictures.jp/movies/quantumofsolace/
ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)   主題歌 Another way to die アリシアキーズ&ジャックホワイト
ボンドガール[カミーユ(オルガ・キュリレンコ)、]
何者かの陰謀により、愛するヴェスパー(エヴァ・グリーン)を亡くしたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、彼女を操っていたミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)を追及するうち、背後に世界中の有力者や諜報機関を取り込む巨大な組織の存在と新たな陰謀を知る。
環境保護の慈善団体“グリーン・プラネット”のCEOであるドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)は、裏でボリビアの土地に眠る貴重な天然資源の独占を目論み世界支配を企んでいた。
ハイチに向かったボンドは、そこでカミーユ(オルガ・キュリレンコ)という謎めいた女性と出会う。
「カジノ・ロワイヤル」に続きダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドに扮したシリーズ第22作。
前作エンディングの1時間後から始まるシリーズ中異例の続編。
任務と個人的な復讐の間で葛藤するボンドの姿を、「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォースター監督が描く。
第21作目      
007/カジノ・ロワイヤル(2006)  You_Know_My_Name
HP  http://www.sonypictures.com/movies/casinoroyale/site/
ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)    主題歌 クリス・コーネル♪
ボンドガール[ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)、]
英国諜報部MI6のスパイである‘00’の地位に昇格したジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、最初のミッションとして国際テロ組織のネットワークを絶つ任務を課される。テロ組織の資金源であるル・シッフルと接触を命じられたボンドは、モンテネグロのカジノでル・シッフルと国家予算1500万ドルの掛け金のポーカー対決を開始する。
007の最新作を試写会で一足お先に観てきました。今回のシリーズ第21弾で原点に戻った作品だそうです。今作ではボンドが殺しのライセンスを持つ“007”になる前の物語から始まります。
第20作目
007/ダイ・アナザー・デイ   DIE ANOTHER DAY (2002)
ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)    主題歌 マドンナ♪
ボンドガール[ジンクス(ハル・ベリー)、]
製作40周年かつシリーズ第20作目という節目を迎えた痛快スパイ・アクション。ピアース・ブロスナン扮するジェームズ・ボンドが朝鮮半島を皮切りに世界中を飛び回り、世界征服を企む強敵へ立ち向かっていく。注目のボンドガールには「チョコレート」のハル・ベリーとイギリスの新星ロザムンド・パイク。監督は「スパイダー/コレクター2」のリー・タマホリ。主題歌はマドンナが担当し、カメオ出演も果たしている。
 ジェームズ・ボンドは、北朝鮮のムーン大佐暗殺任務に就き、英国諜報部員の精鋭たちと共に朝鮮半島に潜入する。しかし、任務遂行目前にして正体を見破られ、北側に捕まり、監禁、拷問に耐える日々が続く。14ヶ月後、ボンドは南側で捕虜となっていたムーン大佐の腹心ザオとの交換によりようやく自由の身となった。しかし、上司Mはボンドが拷問に負け情報を漏らしたと疑い、諜報部員の資格を剥奪したうえ施設内に幽閉してしまう。ボンドは自らの疑いを晴らすため、なんとか施設を脱出すると、鍵を握る男ザオを追ってキューバへと向かうのだった…。
第19作目
007/ワールド・イズ・ノット・イナフ  The World Is Not Enough (1999)
ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)    主題歌 モンティ・ノーマン♪
ボンドガール[エレクトラ・キング(ソフィー・マルソー)、レナード(ロバート・カーライル)、]
娯楽映画の金字塔、007シリーズ第19作。5代目ボンド、ピアース・ブロスナンが石油パイプラインを狙うテロリストと攻防戦を繰り広げる。冒頭のモーターボートチェイスから海や雪山を舞台に、手に汗握るアクションシーンが満点。ソフィー・マルソー、デニース・リチャーズ共演。MI6本部で石油王が暗殺される。その影に国際的テロリスト集団の影を感じたボンドは、彼に誘拐された過去を持つ石油王の娘の護衛に就く。
第18作目
007/トゥモロー・ネバー・ダイ   Tomorrow Never Dies (1997)
ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)    主題歌 シュリル・クロウ
ボンドガール[ウェイ・リン(ミシェル・ヨー)、エリオット・カーヴァー(ジョナサン・プライス)、]
大ヒットした「ゴールデンアイ」に続く、P・ブロスナンの新生ジェームズ・ボンドの第2弾にしてシリーズ通算第18作。英戦艦が中国領海近くの海域で攻撃を受けた。だがそれは中国空軍によるものではなく、世界の情報を牛耳る“メディアの帝王”カーヴァーの操るステルス艦の仕業であった。衛星情報を操作して英・中双方に誤った座標位置を送る事で、紛争の火種を起こし、そのニュースを独占しようという企みなのだ。そうとは気づかない英艦隊は報復措置のために東シナ海目指して出発。事件の背後に何者かの陰謀を確信した英諜報部は、このニュースをいち早く報道したカーヴァーの背後を調査すべく007を送り込む。そしてカーヴァー邸に潜入し衛星システムの証拠を掴んだ007の前に、謎の中国人女性ウェイ・リンが現れた……。
 冷戦終わって久しい現在、メディアの寵児を敵とした設定はいかにも今風だが、いかんせん悪役としての格に欠けるのが惜しい。ただし、香港きってのアクション女優ミシェール・キング改めミシェール・ヨーのボンド・ガールの存在はそれを補ってなお余る。実際、特殊使用のBMWによる大チェイスあたりまでは、今一つ盛り上がりにかけるが、M・ヨー扮するウェイ・リンとボンドのコンビ・プレーが始まってから映画の調子は俄然良くなる。それでも香港時代でのキレの良さを知ってる者から見れば物足りないものではあるが、R・スポティスウッドの演出に香港映画ばりのアクションを求めるのは酷というものだろう。まさにアジアの格闘女神に助けられたジェームズ・ボンドでありました。
第17作目
007/ゴールデンアイ   Goldeneye (1995)
ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)    主題歌 ティナ・ターナー
ボンドガール[ナターリャ・シモノヴァ(イザベラ・スコルプコ)、アレク・トレヴェルヤン(ショーン・ビーン)、]
 「007/消されたライセンス」以来、6年のブランクをおいて製作された新生007の第1弾。殆どのスタッフ・キャストを一新させた意欲作で、5代目のジェームズ・ボンドには、以前より噂のあったP・ブロスナン(TV「レミントン・スティール」)が選ばれ、監督にはTV「刑事ロニー・クレイブン」で注目を集めアクション大作「ノー・エスケイプ」で全米ヒットを飛ばしたM・キャンベルがあたった。“ゴールデンアイ”と呼ばれる電磁波攻撃用の衛星システムをめぐって、ヨーロッパから南米へと飛び交うボンドの活躍を描く。
「007/私を愛したスパイ」以降、どんどんジリ貧になっていくシリーズを憂えての判断だが、その新たな方向性は正しかったと言えるだろう。すでに死語と化している“スパイ”を現代で大活躍させるという、そのリアリティと絵空事のバランスは申し分なく、普通の刑事や警官が大惨劇を独りで救うという作品を見馴れた分には、ヒーロー然とした主人公の持つケレン味は心地よい。旧ソ連で展開されるオープニング、ペテルブルグの戦車チェイス、クライマックスのスペクタクル(「サンダーバード」などで天才的なミニチュア・ワークを見せたデレク・メディングスの遺作となった)とアクション・シーンも好調。ブロスナンは線の細さを残すものの、若々しく新鮮なボンド像を提供している。女優陣では、ボンドに協力するロシアのコンピュータ技師に扮し最初から最後まで爆破ぜめに合うI・スコルプコも悪くないものの、色情狂めいた野性味あるF・ヤンセンの悪女ぶりがいい。上司Mも女性に代わり、とにかく“新しい007”にこだわったスタッフの健闘が光る。そして、唯一ヘンな秘密兵器ばかり造っているQ(D・リュウェリン)の姿に、従来のファンは嬉しくなるだろう。リュック・ベッソンとのコンビでお馴染のE・セラによる音楽も、控え目ながら好印象を残す。主題歌はティナ・ターナー。
第16作目
007/消されたライセンス   License To Kill (1989)
ジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)   主題歌 グラディス・ナイト
ボンドガール[パメラ・ブーヴィエ(キャリー・ローウェル)、]
4代目ジェームズ・ボンド、ダルトンの2作目にして最終作であるシリーズ第16作。ボンドとフェリックス(ヘディソン)が逮捕した麻薬王サンチェス(ダヴィ)は部下の手で脱走、フェリックスに瀕死の重傷を負わせ、彼の新妻を殺した。友人の仇を討つためボンドは単身サンチェスへ近づいていく……。
 今回のボンドはスパイではなく、“M”からの新たな任務を無視し、言わば個人の資格で動く一人の男である。一介の刑事がビルをハイジャックした悪人を倒してしまう時代にもうスパイの出番はなく、模索した上のボンド像と言えよう。ムーアや(後の)ブロスナンのような線の細さもなく、威風堂々たるダルトンはボンドとして申し分ない。原題は聞き慣れたような気がするが、ストーリー共々原作にはないオリジナルのもの。邦題が何故“消された”になっているかと言うと、内容もそうなのだが、はじめのタイトルが“License Revoked”だったから。ローウェル、ソト、共に素晴らしいのに、ボンド・ガールのジンクスどおり未だにビッグにはなっていないのは残念。「ブラック・レイン」「リーサル・ウェポン2/炎の約束」などと同時期、日本劇場五周年記念作品として公開され、アクション映画ファンにとっては夢のような(そしてある意味、悪夢のような)秋であった。主題歌グラディス・ナイト。
第15作目
007/リビング・デイライツ  The Living Daylights (1987)
ジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)     主題歌 a−ha
ボンドガール[カーラ・ミロヴィ(マリアム・ダボ)、コスコフ(ジェローン・クラッベ)、]
4代目ボンドとしてT・ダルトンが登場、精悍なヒーローを演ずる。ついでに、無理のあったルイス・マクスウェルに代わり、C・ブリスが2代目マネーペニーとなった。ソ連高官のコスコフが亡命を希望した。護衛についたボンドは、KGBの殺し屋の手からコスコフを守る。そして、コスコフの情報から、KGBによるスパイ暗殺計画が告げられた……。国際的武器商人の陰謀と闘うボンドの活躍を描く。主題歌はa-ha。
第14作目
007/美しき獲物たち   A View To A Kill (1985)
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)     主題歌 デュラン・デュラン
ボンドガール[ステイシー(タニヤ・ロバーツ)、]
シリコン・バレー壊滅を図る、天才的な大富豪マックス・ゾリン。たった一つのマイクロ・チップから、ボンドは彼の野望に気付く。だがゾリンの身辺を探るボンドの前に、恐るべき腕をもった女殺し屋が現れた……。悪役ゾリンに扮するC・ウォーケンがエキセントリックな魅力を放つ。主題歌デュラン・デュラン。
第13作目
007/オクトパシー   All Time High-OCTOPUSSY (1983) 
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)     主題歌 リタ・クーリッジ
ボンドガール[オクトパシー(モード・アダムス)、マグダ(クリスティナ・ウェボーン)、]
宝石の密輸事件を追っていたボンドは、美貌の女性実業家オクトパシーと出会う。彼女はよりすぐった美女からなる、私設のボディガードを所有していた。そして彼女を利用してNATOの軍事施設破壊をもくろむ、インドの王族カーンの存在が明らかになっていく……。主題歌リタ・クーリッジ。
第12作目
007/ユア・アイズ・オンリー  For Your Eyes Only (1981)
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)    主題歌 シーナ・イーストン
ボンドガール[メリナ(キャロル・ブーケ)、ビビ(リン・ホリー・ジョンソン)、]
ギリシャ沖で遭難した英監視船には、東西均衡のバランスをも崩しかねないミサイル誘導装置ATACが積載されていた。引き上げの作業にあたっていた海洋考古学者が何者かに殺害されるに至り、ジェームズ・ボンドに出動の命が下った。前作「007/ムーンレイカー」でSFコミック色が頂点に達したシリーズの起動修正を図るべく製作された作品で、人間の肉体を使ったアクションが空・陸・海に次々と展開される。特に前半の色々なウィンター・スポーツを取り入れたアクション・シーンは快調。知的でクールなボンド・ビューティ、C・ブーケの魅力も十二分に華を添えている。タイトルは“閲覧のみ”の意で、転じて原作の邦訳名『読後焼却すべし』につながっている。主題歌シーナ・イーストン。
第11作目
007/ムーンレイカー   Moonraker (1979)
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)    主題歌 シャーリー・バッシー♪
ボンドガール[ホリー・グッドヘッド(ロイス・チャイルズ)、]
イギリスへ輸送中の、アメリカのスペース・シャトル、ムーンレイカーが何者かによって奪われた。事件の調査に乗り出したボンドは、背後に、人類抹殺を計画する組織があることを突き止める……。前作でも登場した、鋼鉄の歯を持つ殺し屋ジョーズが、不死身の大活躍をみせる。主題歌シャーリー・バッシー。
第10作目
007/私を愛したスパイ  Nobody Does It Better (1977)
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)    主題歌 カーリー・サイモン♪
ボンドガール[アーニャ・アマソヴァ(バーバラ・バック)、]
英ソの原潜が行方不明になるという事件が発生、にわかに東西の緊張が高まる。事態を憂慮した英国情報部は、真相究明をボンドに命じた。やがて事件の背後に、世界征服をたくらむ秘密組織が介在することを突き止めたボンドは、ソ連の女スパイ、アニヤと協力して組織の海上要塞を破壊する……。海も潜れる万能車ロータス・エスプリや、鋼鉄の歯を持つ敵の用心棒ジョーズなど、SF色を通り越してマンガチックな展開だが、娯楽色は断然強い。この時点でのシリーズ集大成的な意味合いも強く、とにかく派手な作品であった。主題歌カーリー・サイモン。
第9作目
007/黄金銃を持つ男  The Man With The Golden Gun (1974)
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)    主題歌 ルル
ボンドガール[アンドレア(モード・アダムス)、]
“黄金銃を持つ男”と言われる一流の殺し屋スカラマンガに、英国情報部員ジェームズ・ボンドの暗殺指令が下った。それを察知した英国情報部は、ボンドの安全をはかるため一時的に解任する。だがボンドは、スカラマンガと対決するため、彼のひそむ中国の孤島へと飛ぶ……。C・リーが凄腕の殺し屋スカラマンガを颯爽と演じる。主題歌ルル。
第8作目
007/死ぬのは奴らだ  Live And Let Die (1973)
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)   主題歌 ポール・マッカートニー&ウィング
ボンドガール[ソリテール(ジェーン・シーモア)、]
三代目ボンド役にR・ムーアを迎えたシリーズ第8作。麻薬事件を追うボンドは、麻薬を無料で配り社会の壊滅を図るミスター・ビッグという男に行き当たる。モーターボートによるチェイスが見せ場だが、少々ダレる。J・シーモアがタロット占い師で妖しい魅力をみせる。主題歌ポール・マッカートニー&ウィングス。
第7作目
007/ダイヤモンドは永遠に  Diamonnds are Forever (1971)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)   主題歌 シャーリー・バッシー
ボンドガール[ジル(ティファニー・ケイス)、]
ボンド役にS・コネリーが復活したシリーズ第7作。大量のダイヤが密輸されるという事件が起こった。ダイヤの行方を追ったボンドは、アメリカの富豪ホワイトが経営する科学会社へたどり着く。そこでボンドは、集められたダイヤを使って、強力なレーザー光線を作り上げる計画を突き止める。そして全ての事件は、ボンドの宿敵、ブロフェルドが糸を引いていたのだった……。主題歌シャーリー・バッシー。
第6作目
女王陛下の007  On Her Majesty's Secret Service (1969)
ジェームズ・ボンド(ジョージ・レーゼンビー) 主題曲 Various Artists♪  主題歌 ルイ・アームストロング♪  
ボンドガール[テレサ(ダイアナ・リグ)、]
ショーン・コネリーに代わり、二代目ジェームズ・ボンド、G・レーゼンビーが登場したシリーズ第6作。スペクターの首領、ブロフェルドの所在が明らかになった。ボンドはその情報をもとに、スイスへと飛ぶ。やがて、細菌を使った恐るべき人類抹殺計画が明らかになる……。ストーリーは面白いものの、主役たるボンドに精彩がない。主題歌ルイ・アームストロング。
第5作目
007は二度死ぬ   You Only Live Twice (1967)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)   主題歌 ナンシー・シナトラ
ボンドガール[アキ(若林映子)、キシー(浜三枝)、]
米ソの宇宙ロケットが、次々と行方不明になるという事件が発生した。事件の背後にスペクターの影を見いだした英国情報部は、真相究明のため、ジェームズ・ボンドを日本に派遣する。日本の情報部局長、タナカの助けを得て、ボンドはスペクターの秘密基地に潜入するが……。ボンドの宿敵、ブロフェルドをD・プレザンスが演じたシリーズ第5作。大掛かりな日本ロケと、宇宙にまで舞台を広げたストーリーのミス・マッチが何ともユニーク。一部では007の“裏ベスト1”とも言われている。ナンシー・シナトラの歌う主題歌と、蛇の目傘がバックに映るタイトルバックもチグハグだが、印象深い。
第4作目
007/サンダーボール作戦   Thunderball (1965)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)    主題歌 トム・ジョーンズ
ボンドガール[ドミノ(クロディーヌ・オージェ)、]
核を積んだNATO軍の戦闘機が行方不明になった。事件を操っていた国際的陰謀団 スペクターは、米英首脳に対して、1億ポンドもの身の代金を支払うことを要求する。期限は一週間。核の所在探索を命じられたボンドは、わずかな手掛かりからバハマへと飛ぶが……。シリーズ第4弾。若干マンネリが目立つものの、舞台を海中に展開させたアクション・シーンは新鮮であった。主題歌トム・ジョーンズ
第3作目
007/ゴールドフィンガー   Goldfinger (1964)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)  主題歌 シャーリー・バッシー
ボンドガール[プシー(オナー・ブラックマン)、]
金だけを愛する男ゴールドフィンガー。彼はアメリカ中の金塊が貯蔵されるフォートノックスを放射能で汚染させ、自分の金の値打ちを上げようと画策していた。それに先立つ、大量の金流出を調べていたボンドは、事件の背後にゴールドフィンガーが存在していることを知るが……。秘密道具を満載した愛車アストン・マーチンの登場や、敵の作戦規模など、前2作に比べるとスケール・アップした内容がお楽しみ(SF色が強くなったという意見もあろうが)。脂ののったS・コネリーのダンディーな魅力も最高潮だ。刻一刻とタイム・リミットが迫る中、フォートノックスで繰り広げられるクライマックスもサスペンスフル。主題歌シャーリー・バッシー。
第2作目 「007危機一髪」
007/ロシアより愛をこめて  From Russia With Love (1963)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)  主題歌 マット・モンロー
ボンドガール[タチアナ・ロバノヴァ(ダニエラ・ビアンキ)、]
英国情報部に、ソ連情報部のタチアナという女性が亡命を希望してきた。彼女は手土産に、最新式の暗号機を持ち出すという。そして、彼女自身の希望で、ジェームズ・ボンドが派遣されることになった……。国際的犯罪組織スペクターが仕組んだ、英ソ間を巻き込む陰謀との闘いを描く。オリエント急行で繰り広げられる、R・ショウ演じるロシアの殺し屋との戦いや、ヘリやボートを駆使した機動的なアクション・シーン、ボンドガール歴代No.1の呼び声も高いD・ビアンキの魅力などなど、エンタテインメントの要素がフルにつまった、これぞ007の代表的傑作。マット・モンローの歌う主題歌も大ヒットとなった。
第1作目 「007は殺しの番号」
007/ドクター・ノオ  Dr.No (1962)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)  主題曲 モンティ・ノーマン「ジェームズ・ボンドのテーマ」
ボンドガール[ハニー・ライダー(ウルスラ・アンドレス)、]
自分の意志で殺人を犯すことを認められた、“00”ナンバーを持つ英国情報部員、ジェームズ・ボンドの活躍を描いた、記念すべきシリーズ第1作。アメリカの宇宙開発の妨害を図る謎の中国人、ドクター・ノオとの闘いを描く。ジャマイカの英情報局長が何者かに殺害された。本部は事件究明にボンドを派遣する。やがてその死は、驚くべき陰謀を明らかにする……。スパイ映画の未来と方向性を決定づけたS・コネリーのキャラクターが抜群。モンティ・ノーマンの“あの”テーマ曲はここから始まった。
***
番外編
ネバーセイ・ネバーアゲイン  Never Say Never Again (1983)
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)    主題歌 Lani Hall
ボンドガール[ドミノ(キム・ベイシンガー)]
犯罪組織スペクターによるNATOの核ミサイル強奪事件が発生。特命を受けたジェームズ・ボンドはバハマに急行し、スペクター幹部・ラルゴの愛人との接触を図るが、そこにはスペクターの罠が待ちかまえていた……。「007/サンダーボール作戦」をアメリカ映画界がリメイク。本家のシリーズが元気のなくなっていた頃だけに、「007/ダイヤモンドは永遠に」以来12年ぶりにジェームズ・ボンドを演じるS・コネリーの颯爽とした芝居が心地よい。
番外編
カジノ・ロワイヤル  Casino Royale (1967)
ジェームズ・ボンド(ピーター・セラーズ 他 4人)   主題曲 Herb Alpert 
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秘密組織スメルシュによって各国の諜報部員が次々と抹殺されて行く。英情報部は、007のコードネームを後輩に譲り今では隠居生活を営む元祖ジェームズ・ボンドにスメルシュ打倒を依頼するが……。ショーン・コネリーの007が人気を博していた当時、唯一版権が製作会社イオン・プロになかった『カジノ・ロワイヤル』をプロデューサー、チャールズ・K・フェルドマンがコロムビアで映画化した一大パロディ。笑いは泥臭く全く洗練されていないし、5人の監督の個性が裏目に出たのかシーンによっての落差が激しく、お世辞にも良く出来た作品とは言い難いが、とにかく賑やか。呆けて見るにはこれ以上の映画はないだろう。バート・バカラックの音楽は絶品、大ヒット主題歌“愛のおもかげ(Look of Love)”も素晴らしくサウンドトラックの充実が最大の魅力。